義両親を「お父さん、お母さん」と呼べるのが嬉しかった。
こんな品の良い方々がお父さんとお母さん。
自立した親とはこういうものなのか。
頼りになる親ってこういうもなのか。
慣れない親子関係に甘える方法がわからず、私は居心地が悪かったのです。
本来なら居心地良いはずの親子関係が、私には非常に重く疲れる。
育ちは変えられない、強く感じました。
優しい義両親、本当の娘のように可愛がってくれた。
長谷寺
風鈴回廊
夏の間はたくさんの風鈴が飾られています。
そんな義両親も高齢になり体調を崩し介護が必要となると、今までの生活はガラリと変わりました。
仲が良かった家族でしたが、随分変わりました。
本堂
時間が止まっています。
お義父さんは大きな木でした。
この大きな木の下で家族はぬくぬくと過ごしていたのです。
老木になっても気が付かないで、そこにまだ大きな木があるからと安心していたのです。
無くなって気がつくのです。
その大きな木は倒れてしまった。
ふと病院の匂いがしました。
その後に連絡があり、夫は病院へ出かけました。
リビングにいるのに病院の匂い。。。
私だけだと思っていましたが、後で夫に話したら、夫もその時に病院の匂いがしたそうです。
知らせにきたのでしょうか。
いろんなことが変わりすぎて、
なんだか昔が前世のように遠くて、
夢だったんじゃないか、って思います。
秋の本堂はこれ
(ホームページから)
葬儀の終わりに住職さんのお話がありました。
「諸行無常」の言葉が心に響きます。
大きな木は倒れた。
誰も代わりになれない、とても大きな木でした。
そこには確かに立派で大きな木があり花や蝶が舞っていた。
昔のことだけど。