mogのブログ

アラフィフのバイト

そこに木はあった

義両親を「お父さん、お母さん」と呼べるのが嬉しかった。


こんな品の良い方々がお父さんとお母さん。


自立した親とはこういうものなのか。


頼りになる親ってこういうもなのか。


慣れない親子関係に甘える方法がわからず、私は居心地が悪かったのです。


本来なら居心地良いはずの親子関係が、私には非常に重く疲れる。


育ちは変えられない、強く感じました。


優しい義両親、本当の娘のように可愛がってくれた。



長谷寺

風鈴回廊

夏の間はたくさんの風鈴が飾られています。




そんな義両親も高齢になり体調を崩し介護が必要となると、今までの生活はガラリと変わりました。


仲が良かった家族でしたが、随分変わりました。



本堂

時間が止まっています。




お義父さんは大きな木でした。


この大きな木の下で家族はぬくぬくと過ごしていたのです。


老木になっても気が付かないで、そこにまだ大きな木があるからと安心していたのです。


無くなって気がつくのです。


その大きな木は倒れてしまった。



ふと病院の匂いがしました。


その後に連絡があり、夫は病院へ出かけました。


リビングにいるのに病院の匂い。。。


私だけだと思っていましたが、後で夫に話したら、夫もその時に病院の匂いがしたそうです。


知らせにきたのでしょうか。



いろんなことが変わりすぎて、

なんだか昔が前世のように遠くて、

夢だったんじゃないか、って思います。




秋の本堂はこれ

(ホームページから)





葬儀の終わりに住職さんのお話がありました。


「諸行無常」の言葉が心に響きます。



大きな木は倒れた。


誰も代わりになれない、とても大きな木でした。


そこには確かに立派で大きな木があり花や蝶が舞っていた。


昔のことだけど。

シェルティ

伏見稲荷大社の中へ進むと、こんな狛狐が。



犬のような狛狐




私はある犬を思い出しました。


ハチ…


ハチは今でも渋谷の駅でご主人様を待ち続けております。


雨の日も…


ハチはいつまで待てば良いのか。




犬は待ち続けるのが得意なのだろうか。


昔、シェルティを飼っていた。


仕事で疲れて帰宅すると、このシェルティだけが温かく迎えに出てくれた。


「待ってたよ、お帰りー」と言っているのか、ワンワンとうるさかった。


尻尾がバシバシ当たるし、頭を撫でるけれど興奮していて動いてしまうから、それに合わせて頭をいい子いい子するのが大変だった。


私からずっと離れないシェルティ。


なにを待っているのか、私はわかっている。


「お散歩行こうか?」


この言葉を待っているのだ。


「お散歩行こうか?」


シェルティは首を大きく傾げて目をぎらぎらさせて私を見るのです。


お散歩では時々振り返って私がちゃんと来ているのか確認しているようでした。


リードで繋がれているのに。


私「楽しいね」


シェルティは笑ったような顔をしてお口をハグハグさせてお散歩するのでした。


シェルティ「楽しいよね」


そう言っているように思いました。


散歩は大変でしたが楽しかった。


いつでも側にいてくれた。


泣いている時、怒っている時、大笑いしている時、いつでも私の側にいて寄り添ってくれました。


その時はわからなかったけれど、いなくなってから気がつきました。


シェルティはいつも私を見ていた。


私の気持ちを察して私を元気つけようと、慰めようと、あの手この手で私を楽しませようとしていました。


いなくなってから気がつきました。


後悔しています。


もっと遊べたし、もっと一緒に居ればよかった。




病死の後、ペット葬儀で火葬してもらいました。


手紙も一緒に入れてもらいました。


感謝の手紙。


生きている時に伝えるべきだった。


ずっと泣いた。


火葬が終わり、骨となって戻ってきました。


火葬場の方が言いました。


「全て持っていかれたようです」


確か、他にもお気に入りのものや、普段は食べられなかったお肉なんかも入れたように記憶しています。


全て持って行ったのか、本当に持って行ったのか、感謝の手紙も持っていったのか?


読めたかな。


感謝の気持ちは伝わったのか?


そんな気持ちが今でも残っています。


感謝では足りない、感謝という言葉では軽すぎる。


私はシェルティを飼っていて自分がお世話していると思っていましたが、実は私がシェルティにお世話されていました。


私のお世話をしてくれたシェルティ

チャッピーさん




伏見稲荷大社は人が多くいました。




人は目に見えない存在を大切にし崇めますが、

目の前にいる存在に対しては、居るのが当たり前の存在としか思えないようです。

求人広告を信じたら

気になる求人広告がありました。


・お料理の温めと盛り付けだけ

・一日3時間程度

・週に2.3日

・ミドル歓迎

・初心者歓迎


とても魅力的な内容。

これで時給千円ほどでした。


楽だから時給が低いのかな。


楽な仕事。🎵


ゆるい気持ちで面接。


面接で聞かれたこと。


・志望動機

・仕事で一番大切なことは何か

・業務に追い込まれた時の対応はどうするのか

・制服のサイズ


業務内容の確認


・揚げ物は冷凍食品のため、そのまま油で揚げる。

・野菜は下処理済みのため、そのまま包丁で切る。

・作ったものをマニュアル通りに盛り付ける。

・出来た料理を席まで持って行く。

・食べ終わった食器をテーブルから下げる。

・食器や調理器具の洗浄と片付け。

・キッチンの掃除。


担当者「責任者は不在ですが、どれも簡単なことばかりなので全てパートさんだけで責任を持ってやってもらっています、大丈夫そうですか?」


とのことでした。


簡単なんだろうか?

ひとつひとつの作業は簡単でも、それが重なった時の優先順位や時間調整は難しいように思う。


責任者不在とか、なにか災害や犯罪が起こったらどうなる?


それに、「お料理の温めと盛り付けだけ」というお話はどこへ消えた?


頭が真っ白になりました。



伏見稲荷大社


ここに白狐がいます。

本当は透明らしいのですが白で表現しているとか。


右側の白狐

ジャンプしているのか、走っているのか、何か急いでいるのか、楽しく遊んだいるのか。


左側の白狐

ジャンプの着地なのか、これからジャンプするのかな。

この二つはぐるぐるつながっているのでしょうか。




自分にも他人にも厳しい夫に面談のことを話しました。


夫「事前のリサーチが足りないね、ちゃんと調べてから面接を受けないとダメだよ」


とのこと。


少しイラッとしました。


求人広告に書いてあった事を信じた方が悪いのか?


騙された人は騙されたくて騙されたのではない。


騙された方が反省しないといけないなんて。


大手求人サイトでも安心できないようです。


何を信じたらよいのか。


信じるものなんて、この世にはないのかもしれません。



更に進むと、

またまた狛狐がいます。

玉を咥えています。



反対側

こちらは巻物を咥えています。


巻物=知恵、とのこと。


私にその巻物を頂けないか、そう思いました。